事務所 ほんまごめん

メモ程度に書きます

ジャニーさんインタビュー集 蜷川さんラジオ編②

 

前回に引き続き、ジャニーさんが2015年に蜷川さんと対談した『蜷川幸雄のクロスオーバートーク』より

 

(ナレーション)蜷川さんは20年ほど前から、舞台に出る出演者をジャニーさんに紹介してもらっていると言います。その第一号は男闘呼組のメンバーだった岡本健一さん。1989年のことでした。続いてのアイドルは、SMAP木村拓哉さん。唐十郎さんの作品『盲導犬』の出演者を探していた蜷川さんの頼みを聞いて、ジャニーさんはSMAPの木村さんと中居正広さんの二人を蜷川さんのもとへ連れて行ったと言います。

 

蜷川幸雄)若い時から、何か困ると若い良い俳優が欲しい時に、ジャニーさんところへ誰かいい人紹介してよって言うと、ジャニーさんが何人か連れてきたり、情報をくれるわけですよね。それでずいぶんお世話になりました。若いころですよ。ジャニーさんもこんな演出家になってない頃ね、まだ。

(ジャニーさん)木村拓哉そうじゃないですか?

蜷川幸雄)そうそう。中居君と木村くんを連れてきてね(笑)そんで中居くんが「蜷川さん、ボクを選ばないで木村選んだでしょ。未だにボクは恨みを持ってますって」(笑)中居くん言ってましたけど。唐十郎さんの『盲導犬』っていう芝居でね。

(ジャニーさん)ハハハ

蜷川幸雄木村拓哉がね、真夜中にボクが六本木を一人で交差点を渡ってたんですよね、そしたらさぁ「みっともねーぞ、そこのおじさん」って

(ジャニーさん)大爆笑

蜷川幸雄)ふと見たら、木村くんが手を振って「夜中、男が一人で歩くんじゃねーよ」って

(ジャニーさん)大爆笑 お前も一人じゃねーか

蜷川幸雄)そん時は(木村くんは)なんかスポーツカーみたいなのに乗ってたんですよ

(ジャニーさん)あー(そういうことか)

蜷川幸雄)ずいぶん若いころ(ジャニーさんに)お世話になったんです。

 

(筆者感想)蜷川さんは後に木村くん以外の役者で『盲導犬』を演出するのですが、「木村拓哉以外のキャスティングは失敗だった」 と言ってしまうほど、当時の木村くんの演技をほめています。木村くんは当時つらくてトイレで泣いていたりするのですが、、、

 

(ナレーション)蜷川さんは忘れていましたが、ジャニーさんは少年隊の東山紀之さんも蜷川さんと引き合わせたことがあると言います。

 

蜷川幸雄)東山くんがね「蜷川さん、ボク会いに行ったの覚えてる?」って、いやぁ知らないって「ボクだって面接に行ってるんですよ!!」って

(ジャニーさん)そう、あるある。うちには子供がいっぱいいるから、たくさんありますよ。前は(昔は)必ず9人ぐらい連れて行って

蜷川幸雄)ちゃんといろいろどの子が蜷川さんの芝居に合いそうかな?とか言いながら選んできてくれる。ずいぶんお世話になったんです。

(ジャニーさん)いやいや、お世話になったのがこっちです(笑)

 

(ナレーション)こうして、若いころからジャニーズのアイドルたちと深く関わってきた蜷川さんですが、常々抱いていた思いがあるそうです。それは、ジャニーさんに紹介されて起用したV6の森田剛さんを見て感じたことだそうです。

 

蜷川幸雄)でもねぇ、僕ね、感心しているのはね、ジャニーさんのところは懐が深いね。森田くんとかさぁ、ああ言う変わった子をちゃんと

(ジャニーさん)あぁ、顔だけでは選ばないってことですね(笑)

蜷川幸雄)あの変な、髭が生えた(笑)

(ジャニーさん)ハハハ。遂に言っちゃった(笑)

蜷川幸雄)お前野ネズミかって。よくジャニーズ事務所にいられるよねって。「全然何も言われないです(森田)」って言ってたけど、そういうところはね、個性を見ながらね、ちゃんと在籍させているというか、面倒見てるところが偉いですね。

(ジャニーさん)もうね、やっぱりね、人間はそれぞれみんないいところがあるの。これは不思議なことに。だから、マッチなんかそうですよね。マッチなんか写真見せたって「何この子?」って。だけど、何て言うのかな?やっぱりハートが伝わってくるんですよね。彼はホントに気持ちがありますよね。

 

(筆者感想) 剛くんずっとかっこいいのですが?と思っているのですが、、、、森田剛くんが演劇の道へ本格的に進む流れになるのは、ザ少年俱楽部プレミアムで国分太一くんとの対談で「演劇がしたい」と打ち明けてからのようです。太一くんから「事務所に演技をしたいって言えば?」の問いに、剛くんは「言えない、太一くんから言って欲しい」などを言っているのですが、その後無事に事務所と分かり合えたのか、たくさん素晴らしい舞台を作り上げます。宮本亜門さん演出の『金閣寺』ではNY公演も成し遂げました。

 

金閣寺-The Temple of the Golden Pavilion- [DVD]

金閣寺-The Temple of the Golden Pavilion- [DVD]

  • 発売日: 2012/02/15
  • メディア: DVD
 

 

(ナレーション)そして、2011年から2012年にかけてギネス世界記録に「最も多くのコンサートをプロデュース・最も多くのチャートNo.1アーティストをプロデュース・最も多くのチャートNo.1シングルをプロデュース」の3部門に認定されます。

 

(ジャニーさん)あのね、ギネスはやっぱり世界ですからね。日本だけではないんですよね。だからそれは大事にしたいと思います、はっきり言って。世界には彼ひとり、ボク一人になるから。世界を対象にして生きるべきだなって。マイケルジャクソンは7部門あるから(取っているから)、ボクも7部門取りたいと思ってる。

 

(ナレーション)ジャニーさんは、アイドルとして芸能界で成功するための一番の資質は「真面目なこと」だと言います。

 

蜷川幸雄)みんな真面目ですね~。真面目であるってことは特別な教育してるんですか?

(ジャニーさん)いやいや、真面目じゃないと芸能界やっていけないからですよ

蜷川幸雄)確かにそうだよね。そういう子が少ないんだよね

(ジャニーさん)言っちゃ悪いけど、タレントはそういう意味ではみんな成長してますよ。だけど、それに携わっている人間が、はたしてタレントの気持ちをわかってやってるか、ということなんですよね

 (筆者感想)これは手越くんのときにも書いたマジメダイジの話です。

 

(ナレーション)話題は最近の若者たちへと移ります。

 

蜷川幸雄)最近の若い男の子の顔つきがみんな似てるってことはないですか?

(ジャニーさん)あっっ!!なんでわかるんです?

蜷川幸雄)そりゃぼくも(顔つきが似ていて)わからないから

(ジャニーさん)これ、髪の毛!!

蜷川幸雄)髪の毛?

(ジャニーさん)髪の毛はこうしてみんな同じ

蜷川幸雄)同じですよね

(ジャニーさん)坊主にしちゃえよホントに

蜷川幸雄)ほんとにわけがわかんなくなっちゃうんですよね。どれが誰かが

 

(ナレーション)なんとジャニーさん個性を際立させるためには坊主頭にするのが良いというのです

 

(ジャニーさん)何の特徴もない。だからやっぱり、女の子じゃないから、ほんとに坊主にしてもいいんですよ。昔のうち(ジャニーズ事務所)は、東山にしろマッチにしろ、マッチは何でマッチって言ったか知ってます?マッチ棒みたいでしょ?その通り。僕はすごく坊主の子はいいなと思うんですよ。そのままの形が見えるから。髪の毛でごまかしてるのは、女性ならともかくも、男が髪の毛でごまかすのは…

蜷川幸雄)みんな似てますよね

(ジャニーさん)みんな似てる

蜷川幸雄)細いしね。「えんぴつ」や「割りばし」って呼んでますよ。

(ジャニーさん)それはね、スタイルが良くなったんでしょうがないけども。う~ん。髪の毛だけはなんで同じようにしなきゃならないの?

蜷川幸雄)それはジャニーさんところのが問題(原因)じゃないの?(笑)

(ジャニーさん)いや!違う!髪の毛は、髪の毛は坊主にしたい。坊主はすごくかっこいい、みんな。だから僕がアメリカに行ったときに、男闘呼組にハチマキをやらして、そしたらNYで「これかっよいい」ってなって、それが『KARATE KID』なんだよ。マネして。『KARATE KID』ってアメリカで映画でも流行ったけど、すぐコピーした(された)。やっぱりにっぽんのあれは(ハチマキ)かっこいいって。

 (筆者感想)KAT-TUNの上田くんも、入所オーディションの時にジャニーさんから坊主を褒められています、坊主は本当に好きらしいです。

 

(ナレーション)そしてお話は人気絶頂の嵐にも及びます。

蜷川幸雄)嵐なんて、みんなキャラクターあるじゃないですか!?

(ジャニーさん)キャラクター、髪の毛短くしてるけど、おんなじ髪の毛の長さで…どう思います?

蜷川幸雄)松本くんと二宮くんは違うじゃないですか?

(ジャニーさん)(違うと感じるのは、髪が)短いから!!短いうえにおいて、長髪じゃないからね

蜷川幸雄)背の大小もあるし

(ジャニーさん)言っちゃ悪いけど、やっぱり今の高校生以下は凄いですよ!!スタイルが!!だから、そういう比じゃないですよ。高校生、中学生怖いですよ。スタイルがめちゃくちゃいい

蜷川幸雄)足長いしね

(ジャニーさん)足は長いし、それをスタイルはいいっていうんですけど。昔、アイドルっていうのは背が小さいほどよかったわけですよ。

蜷川幸雄)あっ!!ホント!?

(ジャニーさん)そうですよ。(背が)高かったらアイドルにならなかったの。だからうちは、永田英二(ジャニーズ一期生でフォーリーブスの初期メンバー)は急に背が高くなっちゃったからカットしちゃった(メンバーから外した)ぐらいすよ。永田英二さんの認識では児童福祉法により夜のレギュラー番組に出演できないから脱退の道に進むしかなかったと言っています。それで、モンキーズっていましたでしょ?モンキーズはすごい仲のいい友達だけど、みんな小さいんですよ。なんでかって言うと、ジョッキーやってたんですよ。だからアイドルになれたんですよ。だけど、いまは時代がそういうふうに(スタイルが良く)なってきているから、今は今でかっこいいなっていう事なんですよ。その頃はやっぱり、小さいほどかっこよかったんですよ。だから僕なんてかっこいい方なんですよ(ジャニーギャグ)

蜷川幸雄)ははは。へ~~~~

(ジャニーさん)ほんとにね、小さいことを自慢したくらいですよ。1メートル70超えると、まぁ長身と思われたぐらいですよ

蜷川幸雄)ダメなんだ

(ジャニーさん)だけどそれは昔の話、今はうちの子なんか全部見上げる子ばっかり。時代時代にあるん(流行りが)ですよ。っと僕は思います

蜷川幸雄)最近「出たい」と言ってよく稽古場に見学に若者が来るんですけど、だいたい背が高くて、痩せてて、顔はみんな同じ。ですから、差別化できないんですよね。ほんとにおもしろくないですよ

(ジャニーさん)差別化というか、キャラクター(個性)が出ない

蜷川幸雄)(個性が)出ないですね

 

(ナレーション)ここでジャニーさんの好きな曲をお届けしましょう。「ジャニーさんの好きな曲はなんですか?」そう初めて聞いたとき、一瞬じーと考えて困ったように言いました。「音楽を提供するプロという立場としては、好きな曲を答えずらいです。それからしばらく話をした後で、ジャニーさんはふっと思い出したように笑いながら言いました。「本当はたくさんあるんだよね、好きな曲」すぐには答えられなかった分、音楽に対する強い思いが伝わりました。ジャニーさんの好きな曲、たくさん紹介したいと思います。先ほどお話に出てきたモンキーズ。そう、あの有名な曲を歌ったグループです。"Daydream Believer"

 

③につづく