事務所 ほんまごめん

メモ程度に書きます

ジャニーさんインタビュー集 蜷川さんラジオ編④

 

引き続きジャニーさんインタビュー集 最後は面白ジャニーさんの話です。

 

(ナレーション)インタビューも終盤に差し掛かりました。ジャニーさん最近起こった大事件があったそうです。いったい何が起こったのでしょうか。

(ジャニーさん)最近では、エレベーターをかっこよくつけたりしてね、エレベータをつけたのはいいけど、いきなり止まっちゃって、それで4日間エレベーターの中で閉じ込められちゃって。

蜷川幸雄)どこで?

(ジャニーさん)自分ところの家で。自分の家にね、自分のエレベーターをつけたんですよ。誰も(閉じ込められているの)わかんないわけですよ。

蜷川幸雄)非常ベルは?

(ジャニーさん)非常ベルは後でつけたんです。エレベーター自体が動かないのがおかしな話なんですよ

蜷川幸雄)4日間もエレベーターの中って大変だったでしょ?

(ジャニーさん)4日間ほったらかしだったんですよ。でもこっちも悪いんですよ。得意になって自分の部屋にエレベーターをつけて、オレの専属だって喜んでたら

蜷川幸雄)携帯もってなかったんですか?

(ジャニーさん)自分の家で携帯持って歩かないですよ。おっしゃる通りで、携帯持って入ったらよかったなと…

蜷川幸雄)変な話ですけど、誰が発見してくれたんですか?

(ジャニーさん)これがまた長い話になりますけど(笑)僕が洗濯機を買ったんですね、それを業者の人が月曜日の夕方に持ってきてくれて。その時に、「社長が今居ないから、名古屋に行ってるから」とか、あの辺にいる人(事務所の人が)が平気で無責任なこと言って。でも電気屋さんが「うちはカギまで預かってるが」と。じゃぁ勝手に入ればいいじゃないですかってなって、それで人間が来て。幻覚に入りそうになってたら

蜷川幸雄)その時にエレベーターが動いたんですか?

(ジャニーさん)いやいや、「わぁー、助けてくれー」って叫んで(気づいてもらった)

(略)蜷川エレベーターエピソード

(ジャニーさん)そのエレベーターは、本来クレームを言うべきなんですけど、許可が下りる前にボクが使っちゃったから(笑)

 

(ナレーション)そんなおちゃめなジャニーさんに、蜷川さんのどこがすきなのかきいてみると子供のような笑顔で答えてくれました。

(ジャニーさん)すべて、感動しちゃうんです!!あのねぇ、例えばねぇ、自分が(蜷川さんが)オリンピック頼まれたら「オレよりジャニーの方がよく知ってるから」とか平気で言うんですよ。僕はそんなこと言われたって有難迷惑ですけど(笑)

蜷川幸雄)ジャニーさんいいんじゃないですか

(ジャニーさん)蜷川さんの声は大きいから、そういうとみんなが本気になって「わー」と言ってくるんですよね。先生は(蜷川さん)本物をやるわけだから。そうですよ

蜷川幸雄)嘘だよ

(ジャニーさん)日本で、外国で(名声が)響き渡っているし

蜷川幸雄)そんなことない

(ジャニーさん)それは大切なことなんですよ。蜷川先生みたいに、外国に受けいれられる人少しでもたくさん出てきてほしいですよね。そんな簡単に蜷川さんみたいな人が出てくるはずはないけど、でも、これからの世の中っていうのは、絶対必要ですよね。ホントに世界を回っていますからね。僕はもう九州ぐらいがやっとですから(ジャニーギャグ)

 

(ナレーション)若いスターを束ねるジャニーさん、一方の蜷川さんは幅広い年代の俳優に挑戦を続けています。違う個性を持つ者同士、二人は互いをとても尊敬しています。

(ジャニーさん)若い子もなんかも蜷川さんをみんな知ってるんですよ。今日はこれ蜷川さんが観たっと言うとびっくりするんじゃない?って脅かしたんですけどね、尊敬される人ですよね

蜷川幸雄)それはジャニーさんのところのスター出ている芝居をやるから、僕は若い子に知名度があるわけ

(ジャニーさん)いや~、、、おじいちゃん使ってるじゃん

蜷川幸雄)おじいちゃんも扱ってるけど、おじいちゃんはおじいちゃんしか来ないよ。今やってる舞台はやっぱり年齢は圧倒的に上で、だいたい客席が黒いんですよ

(ジャニーさん)ははは(ジャニー結構な感じで笑う)

蜷川幸雄)だいたい40~50歳だね、それ以上ですね。いいのは大人がいるからね、何て言うんですか、若い子だけに情報が独占されないで、だいたいジャニーさんのところの人が出ると、みんな若い人

(ジャニーさん)逆に言うと、蜷川さんはさすが大人の世界なんですよ、我々には子供の世界しかないわけ。だからやっぱりタレントは50歳過ぎてから味が出るっていうか、そういう人間になっていくから、そういう調味料って言うかな、すごく立派だと思いますよね。蜷川先生なんかは、おじいちゃんやおばあちゃん相手に一生懸命に作ってるわけじゃないですか。これはすごいこと。僕はできないですもん。はっきりいってこれは、羨ましいですよ。

 

(ナレーション)83歳を過ぎてもなお舞台への情熱を失わないジャニーさん。蜷川さんはますますジャニーさんが活躍することを期待しています。

(ジャニーさん)81歳がピークでしたね。もう大変ですよ、年取ると。だから先生も年取る前にちゃんとやっとかないと。

蜷川幸雄)(ジャニーさんは)早くみんなを引き連れて、まずアジアからやっていったらいいですよ。

 

 (ナレーション)そして最後にジャニーさんはこれからやりたいことを教えてくれました。

(ジャニーさん)若い子はこれからどんどん伸びていくけど、やっぱりねぇ大事しないといけないと思う。タレントとして育ってるけど、人間としてまだ育ってないわけですよ。ボクはやりますよ絶対に。死ぬまえにちゃんとやります。若い子をね、若い子を築き上げなきゃ。金儲け主義でやってるっていうわけでないのは分かると思います。いかにもボクが築き上げた人のように聞こえますけど、違うんですよね。これから、築き上げることによって、子供たちも育っていくってことなんですよ。

 (筆者追記)太線部分は2019年の『少年たち』で挿入されていた部分だと思います。

 

(ナレーション)では、ここで最後にジャニーさんの思い出の曲をもう1曲。昔から大好きな歌手、それはドリス・デイ。歌手でもあり女優でもある彼女が出演する映画は必ず劇場に観に行ったそうです。「彼女は歌にドラマがあるんだよね」思い返すようにジャニーさんは言いました。ドリス・デイで「センチメンタルジャーニー

 

(ナレーション)今回のインタビュー収録時間は2時間以上に及びました。最後にマイクを外した蜷川さんがジャニーさんに一言声を掛けました。ジャニーさんも真剣な顔で答えます。

蜷川幸雄)いい仕事してくださいね

(ジャニーさん)いい仕事してます。がんばります。どうもありがとうございました。ほんとに。

 

(ナレーション)演劇界の巨匠蜷川幸雄さん。国民的アイドルを次々と世に送りだしたジャニー喜多川さん。二人の巨匠のお話、いかがでしたか?俳優とアイドル、ジャンルは違いますが、若手を育て上げようという深い思いには通じ合うものがありました。円熟してもなお尽きない二人の情熱は、これからも新たな世界を切り開いていくことでしょう。

 

おわり